2024年12月28日土曜日

12月の里山子ども探偵団

子ども探偵団 12月28日

 年の暮れですが、子ども15人(小学生8人就学前7人)、大人20人(うち保護者12人)が集まりました。よく晴れて、日向はぽかぽか。

集合

  六兵衛坂では赤いカラスウリの実、ハラビロカマキリ、オオカマキリの卵嚢、山繭などの仲間のウスタビガの鮮やかな緑色の繭と白っぽくなった昨年の繭、サルスベリの丸い実、数珠玉の実などをみつけました

 
参考 カラスウリの実   ウスタビガの繭

 メジロの群れにもであいました。葉が落ちたこずえの上の方にハチの巣も発見。コナラの木の下では、熱心に朽木の中の虫をさがした子どもたちがハサミムシを発見しました。きれいな青いリュウノヒゲの実や黒いつやつやのヤブランの実を採集してから、つきあたり付近の空き地でちょっと遊び、池へ。

 
参考 ハサミムシ   リュウノヒゲの実

 ここでは、カモたちが迎えてくれました。橋のところでは、リュウノヒゲ、ヤブランの実の外側をむく方法を3年生の子が教えてくれて、スーパーボールのようによくはずむことを体験しました。土蜘蛛の巣(筒状)を掘り出した子もいました。

 終着点は遊びの広場。ブランコ、ターザンロープ、ハンモック、はしごのぼり、スラックライン(綱渡り)など、二人のスタッフが準備しれたミニアスレチックで体を動かして遊びました。今回は竹馬、げんこ、竹ぼっくりに挑戦する子、崖の上り下りに挑戦する子たちもいました。

 Oさんが草刈中に発見したカヤネズミの巣も観察しました。巣の出入り口に指をいれてみて、この巣の中がとても暖かいことを確認しました。
 アカネズミが2か所穴をあけて中身食べたあとの、クルミの殻がたくさん入った竹筒も見ました。食事中にフクロウなどに襲われる心配のないアカネズミのレストランです。

 
参考 カヤネズミの巣     クルミの殻  

  
カラスウリのみをとりに藪に入る   朽木の中に何かいるかな?
 
 
リュウノヒゲの実を探す   はしごにのぼってみる 

 冬でも、里山には 美しいものや、楽しいことがいっぱいです。

By Abさん

※参考写真は、yamasanae




2024年11月23日土曜日

11月の里山子ども探偵団

 子ども探偵団 11月23日

 北風がふく寒い朝。7家族子ども9人、大人6人とスタッフ4人で出発しました。

 里山に入ると風はおさまり、だんだん暖かくなりました。六兵衛坂の入り口付近にはススキがあります。穂をとってふると、種がどんどん風で飛んでいきます。坂を上りきったところのつるぐみ農園の畑では、小さなほうれん草や玉ねぎ、ソラマメなどの苗が育っています。親御さんも、生育中の野菜は、あまり見たことがない様子でした。

 つるぐみ農園のわきの小道を通って池へむかいました。枯れたコナラの木の幹に下から上の方まで、びっしり、何種類かのキノコがはえていました。横たわる枯れ枝は中が白っぽくなっていて、木の感触ではありません。子どもが持ってみて「軽―い」。菌類が大きな働きをしていることが実感できます。分解者の菌類がいなかったら、林はどんな姿になってしまうのでしょう。

  

 途中、八つ手の葉を採ってみました。これぞ「てんぐのうちわ」。八つ手というけれど、数えてみると、9に分かれているものが多いようでした。その大きな葉っぱを持った子たちは、パタパタふりながら歩きました。赤い実、黒い実、緑の実、ドングリなど、きれいな実を虫かごの中に集める子もいます。樹々の間から池が見えてきました。水面がきらめき、近くにオオバンが何羽も浮いています。よく見てね、と子どもたちにいうと、「あ、潜った」「また潜った」。オオバンは水の中で食べ物をさがしているのでしょう。

※参考 オオバン(Yamasanae)

 池の堤防につきました。カモが何種類も見えます。堤防の斜面でバッタ、トンボ、イトトンボを捕まえる子、小川に降りて長靴で水の中に入ってみる子もいました。

 終着点の遊びの広場では二人のスタッフがブランコ、スラックライン、ターザンロープ、はしごなどをあちこちにセットして待っていてくれました。真っ先にハンモックに潜り込む子が友達を呼びました。3人でぎゅうぎゅう。ゆらしてもらって、どの子も笑顔です。スラックライン(綱渡り)には母さんたちも挑戦。小さな子もお父さんに助けられながら、はしごをのぼったり、ロープ滑りをしたり、元気に遊びました。

  

By Abさん(メールから)




2024年10月26日土曜日

10月の子ども探偵団

 里山子ども探偵団 10月26日(土)

 子ども14人、大人13の参加者と、スタッフ7人集まりました。

 出発を待つ間に集合場所のまわりで、植物の観察がはじまりました。大学生のNさんがタブレットで小さな花を大きく映して見せてくれます。白黄色の花が集まったコセンダングサ、ピンクのすてきなイヌタデ、青い花もあるよと子どもたちが教えてくれます。つゆ草です。拡大してみると、びっくりするほどの美しさです。

 

  

 今回は、実をさがすこと、ドングリ集めすることを提案して、袋を配り、里山へ出発です。

 六兵衛坂―宍塚大池―ふれあい農園奥の広場という定番コースで歩きました。坂の途中のコナラの木の下には、つやつやしたドングリ。坂をのぼったあたりにはもしゃもしゃの帽子(殻斗)と丸いドングリ=クヌギの実、小さな緑がかった色で横縞の帽子のドングリ=シラカシの実などが見つかりました。鎌倉街道の角で、アケビの実がなっていました。そろそろ食べごろのようですが、皆で食べるわけにはいかないので、見るだけにしました。

 池につきました。イナゴを捕まえて、池に放してみると、とても上手に水面を泳ぎ、ちゃんと上陸したりするのを見ることができました。会のポストではヤモリがみつかりました。卵をもったお母さんのようです。

 堤防で、どんぐり投げをしました。大学生のNさんが、どこに落ちたか、判定してくれました。お父さんも参戦しましたが、なぜか遠くでなく、高く投げ上げてしまい、6年生の女の子がとても遠くまで飛ばしてみせてくれました。何度も挑戦し、助走して投げる子たちもいました。 

  

 一方で、小川の水の中の生き物捜しをした子はドジョウをゲットして皆に見せてくれました。

 終着点の遊びの広場につきました。ヌマガエル、イナゴ、カマキリなどと出会えました。

 ベテランスタッフの説明を真剣に学ぶ子たち

 スタッフのOさんが朝のうちに、ブランコ、ハンモック、ターザンロープ、木登り梯子、スラックラインを用意してくれてあったので、皆、大いに遊びました。気候もよく、楽しい探偵団になりました。

  
By Abさん


 植物の写真は、By yamasanae (コセンダングサ、イヌタデ、ツユクサ。クヌギのドングリの写真はみつかりませんでした。)

シラカシのドングリ(団栗)



2024年9月28日土曜日

9月の子ども探偵団

 9月28日(土)

 つくば市土浦市の小学校に「宍塚大池のお知らせ」ちらしの配布を依頼してきましたが、つくば市教育委員会から、諸団体のチラシ配布はすべてやめると通知があり、8月からつくば市で配布できなくなりました。そのためか、小学生は2名。就学前の子は4名。大人は保護者5名とスタッフ6名でした。

子どもたちは皆、意慾満々です。まず、駐車場わきの葛の花のにおいをかいでみました。六兵衛坂では、クズの葉にいた大きなトビイロスズメの幼虫を愛でたり、ハマキガの仲間の幼虫も「かわいい」と手にのせてみたりしました。重左エ門稲荷の狐たちの所にもよりましたが、蚊がたくさんきたのでゆっくりできませんでした。

  
トビイロスズメの幼虫         ジュウザエモン稲荷

 カラスウリが赤く実り始めていました。実を割ってみると、カマキリの頭のような形の種がでてきます。実の中を棒でかき回すとまるで納豆のようにねばねばにまとまります。

池では、水面をみましたが、今回は魚の姿が見えませんでした。でも、スタッフが捕えてくれたチョウトンボを皆で観察したり、腰掛の丸太の下で、甲虫の幼虫をたくさん発見したりしました。

腰掛けの丸太の下の観察

池の下の果樹園でもカラスウリを発見。黄色でまん丸なカラタチの実の香りをかいだりしてから、小川沿いを歩きました。昨年からサトイモ?が大きな葉を広げています。スタッフの一人がナイフでその葉を少し切りとりました。子どもたちは「トトロみたい」と、大きな葉を笠のようにしたり、水を吸い上げるたくさんの孔がきれいに並ぶ茎の断面や、茎のしわのようなところに蜘蛛が網の袋を作って隠れているのを観察したりしました。終着点の広場を歩くとカエル、バッタ、コオロギなどが飛び出してきました。小さなヒバカリ(無毒のへび)を皆で触ることもできました。

  
サトイモの大きな葉        なにを教えているのかな?

年齢の異なる子どもどうしがいろいろ教えあい、楽しい探偵団となりました。

By Abさん


参考 yamasanae
ジュウザエモン稲荷のおきつねさま

カラスウリの実

チョウトンボ
  

ヒバカリの幼蛇



2024年8月24日土曜日

8月の子ども探偵団

 8月24日(土)

 夏休も終わりが近づき、猛暑。そして”祭りつくば”の日のためか、参加者は少な目で、5家族、子ども5人保護者4人とスタッフ4人計13人でした。 六兵衛坂の途中の大きな木の下で、生き物捜しでは、腐食した丸太の上にアイスキャンデーのような形の粘菌の子実体が並んでいたり、はでな赤い色のトビムシの仲間がいたり、蟻(あり)やハサミムシも登場しました。孵化(ふか)したばかりの子蜘蛛(くも)も群れも見つかりました。

  

 池につくと、ヒシがジュンサイハムシのためにかなり茶色になって水面を覆っています。その間に緑の蓮(はす)の葉もあちこちに見られました。ドングリの青い実がついた枝の先が落ちていました。チョッキりの仕業と思われます。  

  

 堤防に、使ったばかりと思われる篠竹(しのだけ)の簡単な釣り道具が3セット放置されていました。針もついているので、バッタを捕まえて餌にして参加者の一人が試みたところ、すぐに1匹ブルーギルがつれました。道具を、交代で使い、小学生4人は全員、ブルーギルを釣り上げることができました。また、堤防の上に椅子としておかれていた、丸太の皮をはがしたら、コクワガタ、ムカデなどが出現しました。

 釣り竿(ざお)を回収しブルーギルをコンポストにいれて谷津田に向かい、井戸で水を汲(く)んで手を洗いました。くさむらには、カエル、バッタ、カマキリなどがたくさんいます。一人の子のプラケースを見せてもらったら、カマキリ4種とトンボがにぎやかに入っていました(最後に放してやりました)。

 最後に、頭上の枝に、ヘビがみつかりました。長い虫網でとろうとしたら、落ちたので、探して観察したら、模様はマムシに似ていますが、頭も体全体も細長く、青大将の子のようでした。

 小さな粘菌、トビムシ、蟻(あり)や子蜘蛛(くも)たちから、大きなキノコ、ブルーギル、トンボ、バッタ類、カマキリ、カエル、サギ、そして蛇まで、たくさんの生き物に出会えました。猛暑でしたが、木陰中心に活動し、少人数だったので釣りもできて、楽しい子ども探偵団になりました。

By Abさん


参考 By yamasanae
 
チョッキリ類(ハイイロチョッキリ)  アオダイショウ



2024年7月27日土曜日

7月の子ども探偵団

 7月の子ども探偵団

 ちらしに、誤って7月20日としてしまったので、本来の第4土曜の27日と20日との2回実施しました。

合計11家族、小学生11人、幼児3人、高校生1人、大学生1人が集まりました。スタッフは各回6名ずつ参加しました。

 今回の主なテーマは昆虫や蛇の抜け殻捜し。池の水草の観察です。今回、この里山最大の花にであえたらラッキー、そして、子ども「探偵」は、面白いものを見つけたら、皆に伝えてね、と子どもたちにお願いしました。バッタの仲間、アワダチソウグンバイ、トンボやチョウなどを捕まえたりしながら、切り株のきのこや孔なども観察しながら、の短距離コースを進みました。

 27日には池の入り口の木で一人の子が脱皮中の蛇を発見。すぐ隠れてしまいましたが、抜け殻が残ったので、皆で手に取ってよく観察しました。


 池を覗(のぞ)いて、水面に落ちたバッタをブルーギルが、水中から捕って食べるようすも見ました。


 それから、ヒシを採集したいので、子どもたちも奮闘して棒でかきよせようとしますが、茎が池の底まで続いているので、持ち上げるのに苦労しました。掬(すく)い上げたヒシは、緑の葉の塊の中央に白い花もあり、面白い形の実の赤ちゃん、葉の下の長い茎に、節ごとに束になっている根、さらに白い長い根なども見ることができました。

 葉の表面のあちこちにオレンジ色のハムシの仲間(ジュンサイハムシ)の幼虫と卵も。ヒシの葉が水面に浮く理由も、茎の膨らんだところを折ってみてわかりました。スポンジのようになっていて、ここにある空気で浮袋になっているのです。

 ゲンベエ山ではたくさんのセミの抜け殻、抜けた穴がありました。20日にはコケで包まれ、中には主に棕櫚(しゅろ)の毛の入ったメジロかなと思われる鳥の巣が落ちているのを見つけた子がいたので観察しました。

 そして、20日には斜面にたくさん、この里山で最も大きな花を咲かせる「ヤマユリ」が香りを漂わせて咲いていました。27日には花はしおれてしまって、雄蕊(おしべ)などしか観察できませんでした。

 林の中を進むと、メマトイ(小さなハエの仲間)の群れが、音を立てて私たちの顔の回りを飛び交い、吸い込みそうなほどなので、急いで終着点の広場へと向かいました。

 机の上に集めてきた抜け殻などを出し合ったら、セミは4種類あり、カマキリの薄い抜け殻をちゃんと持ってきた子もいました。27日にはすぐそばの木にいたカブトムシのメス2匹も発見し、カラスにやられたのか、頭だけ、羽だけのカブトムシ残骸も子どもたちが見つけてくれました。

 猛暑の日でしたが、木陰コースだったので、皆元気で、とても積極的に最後まで活動できました。

By Abさん

参考 By Yamasanae

 ヒシとヤマユリ

  
ジュンサイハムシ 成虫、幼虫と卵(そばの虫はアブラムシの仲間)