2025年6月28日土曜日

6月の里山子ども探偵団

子ども探偵団 6月28日

 猛暑ですが、8家族 子ども12人 (うち未就学児2人)、保護者9人 会のスタッフ3人に加えつくば市環境保全課職員が2人応援に来てくださり参加者合計26人で出発しました。

 六兵衛坂では、ネムの花を観察しました。香りもなかなかです。坂の中腹で給水休憩をしました。 

  
  
参考:ネムノキ
 近くで 鶯(うぐいす)が大きな声でないています。声を確かめてからすすむと、こんどは、坂の途中で、ミンミンゼミを捕った子がいました。まだ6月ですが、セミの季節がはじまったのですね。 
 
参考:ウグイス           ミンミンゼミ
 脱皮中のナナフシを観察できた人たちもいました。
参考:ナナフシモドキ(ナナフシというのは、ナナフシ科の総称。)
 鎌倉街道につくと、真竹のタケノコが伸びているのが見えました。竹がどんどん増えると、植生も乏しくなってしまいます。そこで保全活動として、真竹の若竹と、タケノコ倒しに挑戦しました。若竹の皮をはぐと、食品の包装に利用できます。若竹は、かなり背高くのびていても、簡単に折ることができます。一見昨年までに生えた竹に似ていますが、枝がまだないこと、皮がついていることでわかります。子どもたちは次々に見つけて若竹を倒しました。その若竹を折るときのポンという音も楽しく、折りとった美しい緑の筒を「水入れられるね。」と、持ち帰ろうという子もいます。すてきな筒ですが、残念ながら生えたての青竹は長持ちしません。

 池につくと、トンボが何種類も水面の上を飛んでいました。コシアキトンボ、ショウジョウトンボ、チョウトンボもいます。ヒシは5月より一層水面を覆い、揚げてみると、ジュンサイハムシの成虫、と蛹いました。 

 果樹園ではまだ桑の実が残っていたのでつまんで食べたりしました。ミカンの仲間の木には小さなアゲハの幼虫がいました。木陰の道ぞいの木の葉の上に、小さなシュレーゲルアオガエルが並んでいたりしました。

  

 井戸を経てふれあい農園奥の広場まで歩きました。未就学児のS君が見つけてくれたのは、オオヒラタシデムシの幼虫がもりあがるほど集まっている所です。よく見ると、小さなアオダイショウの子の死骸に群れていたのです。まわりにオオヒラタシデムシの大人も数匹歩いていましたが、蛇の亡骸の上に盛り上がっているのはみな幼虫でした。子どもの方が食欲旺盛なのかしら。

 朽木の中からスタッフのOさんが大きな蛹(さなぎ)を見つけ出してくれました。体をくねらせて、よく動きます。口の形やヒゲなどから、カミキリムシの仲間の蛹(さなぎ)と推定されました。ヤブキリギスもみんなで観察しました。

 
         参考:ウスバカミキリの蛹(さなぎ)のようです。

 最後に、獲物宝物を見せ合いました。青竹の筒、大きな烏(からす)の羽の他、プラケースの中にカマキリの子を10匹くらいも入れていた子、カエルの子を3種類そろえて何匹も入れてきた子、ベニシジミ、ヒカゲチョウなど。皆が見てから、生き物たちを解散させて、探偵団も解散です。

  

 とても暑い日でしたが、里山の木陰は心地よく、皆元気で、たくさんの生きものに出会えた子ども探偵団でした。

By Abさん(メールから)



2025年5月24日土曜日

5月の里山子ども探偵団

こども探偵団  5月24日

 子ども18人(小学生10人、未就学児8人)、大人16人とスタッフ5人、総勢39人が集まりました。 

 六兵衛坂ではノバラ、ウツギ(卯の花)、スイカズラの花が迎えてくれました。野ばらの歌、卯の花とホトトギスの歌=「夏は来ぬ」、大人の皆さんも知らないようだったので、ひどい声の私が歌ってあげました。季節を象徴するこうした歌が歌い継がれていないのは残念です。

参考:ウツギ
 スイカズラの花は 皆ににおいをかいでもらいました。葛の葉がしげってきましたが、その縁がかじられて、葉の裏にはゾウムシの仲間がいました。

参考:スイカズラ

 道のわきの、イネ科の葉が折り曲げられているのが見つかりました。すきまからのぞくと、在来のクモで一番毒性の強いカバキコマチグモが中にいました。クモでも毛虫でも、さわってもいいものと、いけないものを 知っておくと、自然観察を楽しめると思います。

  
参考:カバキコマチグモと同じく毒性のあるヤマトコマチグモ

 池につくと、水面がヒシでいっぱいです。持参した熊手でひきよせ、浮いている葉の部分をもってひきあげてみました。一株に何本もの茎が伸びています。のばしてみると子ども達の身長より長い茎があります。水中にあったその長い茎の節々にふさふさと緑がかった根があり、茎の根本に泥つきであがってきた白い根の束、昨年秋に実った黒い実などが観察できました。葉っぱの下の「浮袋」のような部分は膨らみ始めたところでした。 

 
               参考:ヒシ

 池の堤防から川におりて網をふるう子どもたちは アメリカザリガニやヒメタニシ、カワニナなどを捕まえました。

 次は果樹園です。何本かの桑の木に実が熟し始めています。黒く熟したものは甘くおいしいので、ここで桑の実タイム。
 孟宗竹の筍の中身を観察しようと思っていたのですが、今年は伸びるのが速かったとみえて、すでにほとんどが青竹に成長しています。小ぶりの筍を見つけたので、子どもたちが皮をむいたり、折ったときポンといい音がするのを楽しみました。

 最後はふれあい農園の奥の広場です。ところどころに若い木が育ちはじめています。子どもたちに慎重に抜いてもらうと、下に、クルミの実が割れてついていました。昨年の秋におちた実が自分で二つに割れて、その間から芽がでて、もう30cm近くの高さの木になっているのです。

 最後に子どもたちがプラケースに採集した虫などをみせあいました。

 コカブトムシ、イオイオロハシリグモ、ヌマガエル、ヤブキリ?の子、ゲジゲジなど。

  
参考」コカブト、イオウイロハシリグモ
  
参考:ヌマガエル、ヤブキリ・幼虫
 いろいろな動植物に出逢い、五感を駆使した子ども探偵たちでした。

By Abさん


2025年4月26日土曜日

4月の里山子ども探偵団

4月26日 子ども探偵団

 薄曇り。小学生13人、中学生1人、幼児10人と保護者19人、スタッフ5人、総勢48人でにぎやかに出発しました。

 里山に入るとウグイスやホオジロがさえずる中、虫たちも次々現れ、なかなか一行は前にすすみません。カマキリの子、キリギリスの仲間の子、テントウムシ、その幼虫、蜘蛛たち、毛虫、ハバチの幼虫、ヤガの幼虫、ベニシジミ、アゲハ、キタキチョウ、そして、くさむらのあちこちに、弧を描く長いヒゲのヒゲナガガがいます。触覚?が長すぎて すばやくは とべないようだし、なんであんな「ヒゲ」なのかしら?

 
                       参考 クロハネシロヒゲナガ   

 フジの花見に来たといえるくらい、フジが高い木の上から紫色の滝のように咲いています。六兵衛坂の上の方では、葉っぱの真ん中に花が咲くハナイカダもみることができました。

  
参考 フジ        ハナイカダ

 すてきなキノコなどにも出会いながら池の手前でちょっと立ち止まりました。フキがしげっています。丸く大きな葉は穴をあけて お面にしたりできます。食用にフキを採集した家族もありました。池の堤防につくと、さっきのフキの群落にいたという蛇がケースにいれて登場しました。あまりみかけないジムグリという蛇。みんなで観察しました。口はどうなっているの?など、熱心に見る子たちもいます。無毒なので、ケースから出して、子どもたちにさわってもらいました。皮膚がさらっとしていて、手触りがよいので何度もなでたがる子もいました。堤防の下におりて、小川をのぞいた子はタニシの仲間を発見。果樹園では梅の実、カラタチの実が小さく丸く実り始め、ブルーベリーの花や桑の花が咲いています。田んぼのへりではおたまじゃくしを見つけて、網ですくった子もいました。ニホンアカガエルのオタマジャクシです。

 
参考 ニホンアカガエル・オタマジャクシ       ジムグリ

 井戸の奥にいくと、先頭の子供達は、1月にみんなで作った藁小屋に入って休憩していました。大きな桑の木も、くるみの木も花盛り。そして、奥の方に行くとウラシマソウがたくさんさいていました。あの花からのびる長い糸?はなんの役にたっているのでしょうね。

参考 ウラシマソウ

 最後に集まって、プラケースの中の採集物をみせあいました。クロコノマチョウという目立たないけれど大きなチョウ、アゲハ、ベニシジミ、シオカラトンボ、アカガエルのオタマジャクシ、ニホンアマガエル、ヌマガエル、バッタ(ヤブキリギス?)の子などと、タンポポの花などが入っていました。

   

 草花も生き物もいっぱい、新緑の美しい里山で、いろいろなものを見つけ、中学生から幼児まで、子どもたちが、教えあい活躍できた 探偵団でした。

By Abさん


2025年3月22日土曜日

3月の里山子ども探偵団

 子ども探偵団 3月22日

 晴れて暖かい朝。子ども28人(小学生14人、就学前14人)大人20人、スタッフ6人が集まりました。食べられる野草の摘み草に最適な時期なので、採集用の袋を配り、駐車場にはえているヨモギを見てから出発です。六兵衛坂、宍塚大池、遊びの広場のコース。ホトケノザ、タネツケバナなどが道端に咲いています。
 テントウムシの幼虫や蜘蛛(くも)も見つかりました。子どもたちが あれは何?といったのは、頭上の枯れ葉色の卵形のもの。手に取ってみると、とても軽いのですが、カマキリの頭の形の種がいくつもでてきました。カラスウリの実の最後の姿だったのです。

 耳をすますと鶯(うぐいす)のさえずりが聞こえます。池へ曲がるあたりにはフキのとうが出ていました。早春の代表的な山菜です。池のへりには明るい黄緑色のカンゾウの新芽が並んでいます。この季節においしい、甘味のある山菜です。芽をつまんで引くようにして採集します。引っ張ったら、楕円形(だえんけい)の球根部分まで、出てきた子もいました。
 池の堤防につきました。カモはもう僅か。堤防から下におりて、小川の中で生き物捜しをすると、カワニナや田螺(たにし)の仲間が見つかりました。小学生のHさんが、池の上を飛ぶカワセミを発見しました。まだいるかな、と、しばらく見ましたが現れず。小川沿いにすすみ、途中でノビル抜きに挑戦しました。丸い球根部分まで抜くことができた子は自慢げでした。きれいにしてかじってみた子もいて、おいしい、という声も。大人のおつまみむきの山菜ですが。
自然農田んぼ塾のビオトープ付近では、ニホンアカガエルの孵化(ふか)したてのオタマジャクシを観察しました。すでに卵塊はぶよぶよっとした残骸となっていますが、その上や周辺に、1cmにもならない細い黒いオタマジャクシをたくさん見ることができました。

参考 ニホンアカガエルのオタマジャクシ

 11時すぎ、遊びの広場に到着です。1月の子ども探偵団で作った藁小屋(わらごや)に入って団欒(だんらん)?する子たち、落ち葉のプールに飛び込む子、ブランコ、ロープすべり、ターザンロープ、はしごのぼり、木登り、スラックラインなど に挑戦する子たちの姿がありました。そして、ハンモックは相変わらずの人気でした。

ロープすべりに並ぶこどもたち

 一人の子が、ニホンアマガエルを捕まえました。冬眠からさめて、出てきたばかりとみえて、枯れ葉色です。子どもたちが集まってきて、その蛙(かえる)を観察しました。アカガエルのオタマジャクシを1匹だけ水の入った容器に入れて運んできたので、現地でよく見られなかった子たちはここで観察しました。

 
カエル発見の声に集まる子どもたち 参考:ニホンアマガエル

  
容器に入れた小さなオタマジャクシを観察 細かなものはタブレットで観察

 今回は、気温が高かったので、タテハチョウの仲間、シジミチョウの仲間、モンキチョウ、など 蝶(ちょう)にもたくさん出会うことができました。常連の子どもたちのリードもあり、小さな子たちも、いろいろ発見し、たくさん遊ぶことができました。

By Abさん(メールから)



2025年2月22日土曜日

2月の里山子ども探偵団

2月22日(土)子ども19人(小学生7人、就学前12人)保護者13人、スタッフ6人があつまりました。

 六兵衛坂からスタートです。子ども探偵たちは、生きものさがし、おもしろそうなものさがしに 熱心です。日だまりでテントウムシや蜘蛛(くも)をみつけ、カマキリの卵鞘(らんしょう)なども見つけて進みます。

  
参考:ナミテントウ(四紋型)   オオカマキリの卵鞘

 薄茶色の丸いもの、何だろうと子どもたちが、手にとってみたら、赤かった色がすっかり地味な色になって、からからに乾いたカラスウリの実でした。

タブレットで観察

 池について、カモを見ました。池のあちこちにいるのですが、1月より少ない数でした。

 果樹園につくと、白梅が咲き出していたので、枝をよせて、香りを楽しみました。アカガエルが卵を産んでいないか、ビオトープを覗(のぞ)きましたが、まだのようです。

匂いはどうかな?

 今回は、出発してすぐから、ハンモックはまだ?と、ハンモックで遊ぶことを楽しみにしてきた子たちがいたので、足早に遊びの広場に向かいました。広場につくと、さっそくブランコ、ターザンロープ、ロープすべり、はしごのぼり、スラックライン、そしてハンモック、元気にこどもたちが遊び始めました。ゲンコに挑戦した子もいます。

  
木登りへの挑戦     落ち葉のプール

 枯れ枝の下で、カメの子の亡骸(なきがら)を見つけた子がいました。冬眠に失敗したのでしょうか。花の好きな小学生は、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウなど花をみつけて観察しました。

  

参考 オオイヌノフグリ     ヒメオドリコソウ

 切通しで崖の上り下りに挑戦した子たちもいます。先月つくった小屋に早速入ってみたり落ち葉のプールに飛び込んでみたりと、子たちが、生き生きと遊ぶ姿が見られました。

By Abさん